2008年も、折り返し地点を過ぎ、迎えた夏。瞬きをしているかのごとく、時は過ぎるのに、何故こうも暗い話題ばかり湧き出てくるのでしょう。もう触れたくない位の軽油の価格。せめて“洞爺湖サミット”において世界規模で環境改善問題が話し合われ、地球が救われることを望むまで、といったところでしょうか。
◆“リーダーシップ”について1 職場において、業務を円滑に進めるにはリーダーシップが重要な役割を果たします。どこの職場にもリーダーと呼ばれる人がおり、大切な役割をもっています。しかし、この“リーダーの役割”と“リーダーシップ”は似ている様で違う、ということをまず御理解ください。大なり小なり、限られた組織の中にあって、その部門を一つにまとめる、その部門内でのエキスパートであり長である、それがリーダーというポジションです。リーダーの役割がどちらかと言えば、縦割り的な要素を持つのに対し、リーダーシップはこの縦の堺を取り払っても発揮できる力を持つものです。もちろん、リーダーと呼ばれる人全てにリーダーシップが備わっていれば言うことないのですが、これが必ずしもそうではない・・・。しかし、組織と名の付くものには必ず長が必要ですから、まとめる力のない“リーダー”に代わり“リーダー的な役割を持つ人”が自然と出てくるものなのです。彼に優れた統率力があれば、リーダー交代で、円満解決―かもしれません。ところが多くの場合、この“リーダー的な彼”はただのエゴを持つボスであることもしばしば、なのです。これではいい仕事も生産性もあったものではありません。 リーダーシップは決してトップだけに必要な能力ではありません。もちろんトップたる者、リーダーシップを持っていて当然、これが理想です。ただでさえ高いポジションを与えられている訳ですからリーダーシップを発揮しやすい条件も整っています。であるからこそ、トップにリーダーシップが備わっていないと、力のなさが目立つこと、この上ありません。これとは逆に組織の下部にあってリーダーシップを持っている人、この“優れた力”も即目立ちます。「リーダーの役割さえ果たしていれば、リーダーシップがある」訳では決してないこと、御理解いただけたでしょうか?
◆“リーダーシップ”について2 ここで本題に入ります。先に述べたリーダーシップ。我々物流企業の中ではうまく使われているでしょうか。私事ですが、これまで多くの物流企業内でリーダー研修をさせていただきました。そのささやかな体験の中で気付いたこと―、日々の経験を積むことにより、身に付いた能力を持って“リーダーと呼ぶにふさわしい”、と思いこんでいる幹部の方も少なからず居るものだ、ということです。この大きな勘違いを改めていただく事が“リーダー研修”と言っても過言ではありません。「リーダーとしての役割を果たすだけでは企業の発展には結びつかない、“リーダーシップ”を持って初めてリーダーと呼ぶのにふさわしい」と気付いていただくのです。 物流業は毎日毎日同じ業務を繰り返し行います。当然、定められたことをきちんとこなすことがとても重要となってきます。ところが、一方でこの大切な繰り返しを続けるあまり、本来皆様がお持ちである隠れたリーダーシップが表に出る機会を失っている、つまり強化できていないのです。しかし、本来備わっているものを表に出すだけですから簡単です。つまり、今までは仕事の指示をするだけで終わっていたリーダーが、今後はその出した指示の確認を行い終わりまで遂行できるようフォローすればよいだけ、−これがリーダーシップを発揮する、ことです。 リーダーシップは、役割やポジションを超えた働きをなそうとするときに養成されていきます。リーダーとしてより高い仕事をなそうと自分を高め、部下を育てようと意識し、周りの協力も得て共に業務をこなそうとするときに培われるものだからです。リーダーシップを育てるには、リーダーとなる人が自ら取り組むことが大事です。自責の念で、仕事を捉え、常に“一歩前”を見る習慣、これは簡単ではありませんが重要です。
◇◆◇◆◇日本ロジスティクスシステム協会、2007年度の国内物流コストの調査結果を発表◇◆◇◆◇ 日本ロジスティクスシステム協会(JILS、三村明夫会長)は2007年度の物流コスト調査概要を発表しました。この調査は、経済産業省の「物流コスト算定活用マニュアル」に準拠し、国内の物流コストの実態把握を行うとともに、文献調査や日米比較など、多面的な調査により日本の物流に関する総合的な基礎データを蓄積することを目的として毎年実施しているものです。今調査は、2007年9月から2008年3月にかけ、荷主企業220件(前回220件)に対しアンケート調査を実施した上で、文献調査を加え、整理・集計・分析しました。 調査によると、売上高に対する物流コスト比率は、全業種平均で前年比マイナス0.17%の4.84%となりました。業種別で見ると物流コスト比率は、製造業では4.79%(前年同)、非製造業5.00%(0.28%減)、卸売業4.96%(1.59%減)、小売業5.28%(0.89%増)となりました。さらに業種別に分類してみて物流コストが最も高いのは、製造業では、食品(要冷)で9.10%。続いて卸売業では繊維衣料品系の卸売業で7.39%。次に小売業では通販業の12.39%がそれぞれ高い値を示しています。売上高物流コスト比率は2006年度に平均して上昇に転じたものの、2007年度調査では再び比率が低下しています。また物流コストを機能別に見てみると、輸送費が最も高く58.2%(0.8%増)、保管費16.3%(1.2%減)、その他25.5%(0.4%増)となっています。輸送コストは増加していますが、保管費用の減少は在庫の圧縮によるものです。さらに支払い物流費として見てみるとどうでしょう。まず物流専業者支払い分が65.5%(1.9%増)、物流子会社分が17.0%(0.5%減)。そして、自家物流費17.5%(1.5%減)となりました。領域別では、販売物流費が71.2%(3.5%減)と最も高く、社内物流費20.2%(2.2%増)、調達物流費8.6%(1.3%増)でした。続いて、リバース物流のコスト比率は3.23%(0.07%増)で、詳細は、返品・返送物流費1.21%(0.15%減)、回収物流費1.11%(0.04%減)、リサイクル物流費0.36%(0.11%増)、廃棄物流費0.56%(0.16%増)。このリバース物流コストの割合は、ここ数年来、3〜4%の間で推移しており、輸送費の割合の方が、少しずつ高くなってきています。また、物流コスト削減策の実施状況(過去1年間に各コスト削減策を実施した企業数)は200社で、その内容として「積載率の向上」、「在庫水準の削減」、「保管の効率化」などが多い様です。日本とアメリカの物流コスト比率を比較すると、2005年度の日本のマクロ物流コストは42.1兆円で、同年の米国の物流コストは約1兆18百億ドルでした。売上高物流コスト比率では、1994年以降アメリカが日本より高く推移していることがわかります。2006年から2007年の傾向をみると、アメリカは8.79%から9.74%に上昇したのに対し、日本は、前年度からさらなる減少に転じています。
◇◆◇◆◇国土交通省、トラック事業者の新規参入申請者へ“法令試験”をスタート◇◆◇◆◇ 国土交通省(国交省)は7月1日から、トラック運送業への新規参入を申請する経営者に対し、法令試験を導入することにしました。平成2年の物流2法による規制緩和によって、トラック事業者数が4万社から6万3千社まで拡大し、自由競争が行われる様になりました。それに伴い、トラック事業者が関係する重大事故が多発し、その殆どが、トラック業者の法令違反によるものであると指摘されてきました。その要因のひとつとされていたのが、経営者の法令に関する知識不足と法令遵守意識の欠如です。国交省では、今年3月に出された「軽油価格高騰によるトラック運送業者に対する緊急措置」を受け、この機会にこれまでの書面による申請を改め、事業経営者の法令に関する試験を導入することにしたものです。 本省からの通達に基づき、各地方運輸局も法令試験の実施を4月〜6月にかけて公示し、試験制度を導入することになりました。法令試験は、原則として毎月1日、許可申請書を受理した翌月に実施することにしています。出題範囲は、貨物自動車運送事業法に基づく(1)施行規則(2)輸送安全規則(3)事業報告規則(4)自動車事故報告規則、道路運送法、道路運送車両法、道路交通法、労働基準法、自動車運転者の労働時間等改善基準(改善基準告示)、労働安全衛生法などの関係法令から「○×方式」と「語群選択方式」で計30題出題されることになっています。合格基準は8割で、これに満たない場合は再試験となります。受験に際しては、自動車運送6法などの持ち込みは可能です。またその他強化項目として7月1日から、既存業者には社会保険未加入の対策が実施されることになりました。これは「事業許可・事業計画変更認可などの処理方法」を改正し、健康保険法、厚生年金保険法、労働者災害補償保険法、雇用保険法に基づく加入義務者が保険に加入することを義務付けたもので、新規参入は“事業開始までの加入”が義務付けられることになりました。既存事業者に対しては、巡回指導監査を強化し、未加入であることが明確となった場合、行政処分を実施することになっています。
◇◆◇◆◇ヤマト運輸、物流業として初の総務省統計局の「サービス産業動向調査」実施◇◆◇◆◇ ヤマト運輸株式会社(木川眞社長、東京都中央区)は、株式会社日経リサーチと共同で、総務省統計局から委託を受け、「サービス産業動向調査」を、平成20年(2008年)7月より毎月実施することになりました。この調査の受託は、物流業では初めてのことです。 調査実施にあたっては、調査実施機関として『日経リサーチ・ヤマト運輸サービス産業動向調査共同企業体』を立ち上げ、同共同企業体名で調査を実施する計画です。 サービス産業動向調査は、国内総生産(GDP)ベース、就業者ベースで共に約7割を占めるなど、その重要性が増しているサービス産業(第3次産業)全体の生産や雇用などの動向を明らかにするもので、GDPの四半期別速報をはじめとする各種経済指標の基礎データとして使われる重要な統計調査です。 この調査は、サービス産業を営む事業・活動を行っている全国の事務所・店舗・施設等の事業所を対象として実施します。まず調査票を郵送して依頼する“郵送方式”と、調査員が直接、事業所を訪問して依頼する“訪問留置方式”により実施しており、事業所を訪問する調査員は、「日経リサーチ・ヤマト運輸サービス産業動向調査共同企業体」の身分証として調査員証を携帯することになっています。 今回調査対象となる従業員数10名以上の事業者29,000件には郵送による調査を7月から開始します。また産業地域別に抽出した10名以下の10,000事業所に対しては今年10月以降調査員による訪問留置調査を開始することにしています。対象となる業種は、(1)情報通信業、(2)運輸業・郵便業、(3)不動産業・物品賃貸業、(4)学術研究、専門・技術サービス業、(5)宿泊業、飲食サービス業、(6)生活関連サービス業、娯楽業、(7)教育、学習支援業、(8)医療、福祉業、(9)他に分類されないサービス産業となっています。ヤマト運輸では、調査にあたっては、調査の重要性を理解の上、“協力をお願いしたい”、としています。
◇◆◇◆◇国交省不動産証券化の実態調査、倉庫物件2006年度の減少から一転、大幅増に◇◆◇◆◇ 国土交通省が行った不動産証券化の実態調査によると、これまで大幅な伸びをみせていた不動産への証券化投資額が2007年度は8兆4千億円と横ばいで、上げ止まりの傾向にあることが明らかになりました。一方、倉庫に提供された物件は、2006年度は大幅な減少となりましたが、2007年度は2,620億円と再び増加となりました。 不動産証券市場は1997年度にはせいぜい600億円程度。ところがその後上昇を続け、2003年度4兆円、2004年度5兆3千億円、2005年度7兆円、そして2006年度には8兆2千億円にまで市場規模が拡大し続けていました。それが、2007年度は8兆4千億円と伸び率の鈍化を見せたのです。しかし、不動産証券のリファイナンスと転売は増加しており、2006年度が1兆9千億円、2007年度が2兆5千億円。この動きが意味するものが何なのか、不安もよぎるところです。 今回の調査は、不動産流動化の全体的な動きを把握する観点から行ったもので、“広義な意味での証券”とされるもの、つまり借入などによる資金調達も対象となっています。証券化された不動産をスキーム別に見ると、Jリートが1兆7千億円、特定共同事業が2千5百億円、特定目的会社が3兆円、その他信託受益を会社を通じて証券化したものが3兆6千億円となっています。用途別では、オフィスが35.8%、住宅19.5%、商業施設14.8%、倉庫3.8%。倉庫は、2001年度の120億円規模から、2004年度670億円、2005年度1930億円と増加しましたが、2006年度は一旦1200億円と減少してしまいました。ただ2007年度は2,620億円と大幅な増加に転じています。証券化のエリア別では東京がトップの41.9%、続いて大阪10.5%、神奈川6.4%、愛知6.4%、福岡6%とオフィス需要の高い大都市で進んでいることが分かります。物流センターは成田空港、羽田空港近隣など空港や大阪南港など港湾地区を中心に発達しています。今後物流センターは合理化と効率化の観点からさらに大型化し、集中も進むと考えられており、倉庫施設の証券化市場は拡大することが見込まれています。
◇◆◇ お知らせ ◇◆◇ ・中小物流業者の経営強化を目指す「コラボネット協同組合」(長尾定一理事長)では、7月29日(火曜日)午後1時半から富士火災池袋支店会議室にて「業界動向と中小企業の3PL展開」をテーマに第5回セミナーを開催いたします。(株)ビッグバンの砂川玄任社長が「輸配送TMSの今後の動向」のテーマで特別講演を行われる他、弊社代表の岩崎が「中小企業にできる3PL展開手法」のテーマで講演させていただきます。是非、ご参加ください。申し込みはコラボネット事務局佐藤電話03-3544-6488まで。 ・物流業の2世経営者の育成を目指す物流経営塾では10月から第4期コースを開催いたします。事前のオープンセミナーを7月17日木曜日午後1時から開催いたします。参加費は懇親会実費費用にて参加いただけます。別紙案内を参照にご参加ください。 ・ドライバーの眼精疲労による走行中の事故やバックで入庫する際などの事故が多発しています。このような事故を削減し、安全性の向上に役立つのが日本ヴューテック社製の「リアヴューモニター」です。より安価な「ナイスヴューモニター」もあります。弊社からの紹介で、安価で購入することができます。お問い合わせください。 ・あいおい損害保険はこのほど物流業者が簡易にグリーン経営認証できるサービスを開始しました。インターネットを活用して、支援ソフトを使い簡単にグリーン経営認証対象の帳票ができあがるものです。(株)ジェイアイズとのタイアップで実現したもので、今ならば初期費用31.500円は無料となります。グリーン経営認証を取得したいとお考えの企業は是非この機会にご検討ください。(問い合わせ06-6881-2030まで。) ・HIプランニングでは、各種課題に最適なソリューションを提供させていただきます。物流改善はオーデック、物流コスト管理は船井総研ロジとエルエスフィス、システム面はビッグバン、東研、車載機器メーカー各社などと提携を致し、皆様のお役に立つ情報を用意し、問題解決に通じる体制を整えております。是非、ご相談ください。
お問い合わせは、事務局 岩崎まで 有限会社H.I.プランニング 243-0025厚木市上落合697−2 Tel/Fax046-230-0890 代表 岩崎 仁志 E-mail : h-iwasaki@mva.biglobe.ne.jp |